FanFic 13⚔️ ⚠️

獣欲の暗闇【パンウォ】【モブウォ】

20210127


⚠️このページにはNSFW作品(ゾーニングを必要とするセンシティブな作品)を含みます。

なおこの場においてNSFW作品とは、
・リップキスの表現
・性交渉の表現
・デリケートゾーンに関する性的表現
・性的観点を目的とした露出の表現
・性的ととれる言葉の記載
などを指し、その基準は当サイト管理者によって判断されます。また世情によって基準が変動する場合があります。
このページのNSFW作品を含む当サイトすべての作品は存在する団体や人物等とは無関係です。人権侵害および犯罪行為を助長するものではございません。

⚠️このページにはNSFW作品を含みます。

以下本文

※性的描写
前半にモブウォのレあり
禁惚龍々でゴリ押す可能性はあるが、これはこれで可愛いウォーレンスが書けたので僕が許しました。
暴言・暴行を含む場合がありますが助長する目的ではありません。
あくまで二次創作です。
原作様を侮辱する目的等はございません。

 瞼が重たくて簡単には開こうとしない。それでも耳に入るわずかな話し声と、体の自由を封じるような窮屈さが気にかかって、無理矢理に目を開く。
 真暗──と慣れない視界は認めたが、実際には辺りの様子が見えるくらいではあった。全身に当たる感触は硬く、どこかの建物にいることを認識する。外はもう夜なのだろうか。先まではミコト様ら仲間3人と共に、泊まっていた街を出立しようと、街の外へ向かっていたはずだったが──ああそうだ、そして、丁度街を出てすぐの頃に眠気に襲われて、耐える間も無く眠ってしまったのだ。
 そうだった。それなら、姫はどこだ。
 姫の安否を確かめようと起き上がろうとする。しかし、支えにするために出そうとした腕は何かが阻んで、代わりに痛みだけが返ってきた。
「(縄……か……?)」
 両腕は背中へ回されて手首をがっしりと拘束されている。腕だけではない、脚も同様、両足首と両腿がそれぞれ縛られているようだった。外そうともがいても、反発してめり込むだけである。
「ん?」
 ああ、起きたの、と若い男の声。うまく動けなくて横倒れたまま、顔だけで声のほうを向く。
「やあ、君は目覚めるのが早いね」
 男のその言葉で、先程の強い眠気は彼によって意図的に引き起こされたものだと悟る。そして同時に、宿の主人が話していた事を思い出した。街の周辺で”賊”がうろついているようだから気をつけてくれと。男達が、男女問わず拐っているらしいと。
「君の仲間はまだ眠っているみたい」
 俺は体を捻って周囲を確認する。すぐ後ろに、同じく拘束された状態のパーンとポロンが寝転がっている──武器は見当たらず、取り上げられているようだ。しかしミコト様はおらず、もういちど男のほうを見て、そして、見つける。男のやや奥に立つ別の男達が、また同じく縛られ倒れた彼女を囲っていた。
「っな……貴様ら……!!」
 嫌な予感に、焦りと冷や汗が止まらない。彼女から離れろと騒ぎ立てると、うるさいよと若い声の男がこちらへ寄った。男は目の前でしゃがんでにやついた顔を見せる。姫を離せと訴えると、彼は人差し指で俺の口を制す仕草をした。
「君の仲間が起きちゃうじゃないか」
 何をするつもりだ。そう問うと彼は鼻で笑って、なんだそんなこと、と心底楽しそうな表情をするのだった。そしてしたり顔で返答する。決まっているでしょう──と。怒りがわきあがり、近づいた男の頭めがけて自身の頭を向わせる。
「おっと」
 ぶつかるよりも先に彼は離れて、結局威嚇しただけのようになってしまった。それでも男は楽しそうに笑うのである。姫を離せと再度叫ぶと、彼はふうんと言って考えるように顎下に手を添える。そして彼は後ろに立つ男達に何かを伝えて再びこちらに寄った。
「うん、いいよ」
 意外な返答に驚くのも束の間。
「でもさあそのかわりに……ねえ、お兄さん?」
 彼は俺の頬に触れる。にやりと目を細め、そして続けて言った。
「かわりに、僕を満足させてくれるよね?」

 火照った塊を口いっぱいに含み、舌を絡める。口内を支配する雄の臭いが不快で、早く解放して欲しくて必死に咥える。顎は殆ど開きっぱなし、時折彼の陽物が喉奥に突き入れられて、嘔吐きかける。苦しくて涙が出ても、それを眺める彼はなおのこと楽しそうにするのだった。
「ね、もういけそう?」
 彼の手下の男が後ろで返事をしたと思えば、俺の体内を撫でていた指が引き抜かれた。
「そう、じゃあ入れたいな」
 もういいよと俺の髪を撫でて言う。そうして自身から口を離させると、またにっこり笑って続ける。
「さあ、君が入れて」
 躊躇って動けずにいると、彼は臀部を指でなぞって催促する。ぞわぞわと戦慄く気持ちだが、従わなければミコト様が被害に遭う危険がある。手下のうち2人が人質に取るかのように彼女の横にずっといて、どうしようもない。皆が起きればあるいは──と思っても、この現状に対する羞恥がやはり、皆には起きないでいてほしいと願ってしまうのだった。
 秘部の入口を広げるように指で押さえ、彼の男根の先をあてがう。体が竦む。下唇を噛んで誤魔化して、ゆっくりと、そびえ立つそれを中へ納めていく。
「……ぁ……あ゛……う……」
 硬く大きくなった肉の塊は、鞘の反発も受け入れず苛虐なほどに圧迫する。男の指とも違う、強引に押し入られる感覚。怖い、痛い、苦しい。思った以上の苦痛に目の端には涙が溜まっていく。
「そう……いいね……”ネコ”は初めてかい」
 睨みつけてやっても、変わらぬ表情。最悪の気分だ。
「嬉しいよ、君のような美しい人の初めてを貰えてね……」
 体のラインを確認するように掌を這わせる。大切なものでも触るその手つきが、一層嫌悪を抱かせるのだった。
 動かすよ、と言う声とともに彼の手が尻の辺りを掴み、ゆっくり持ち上げた。
「……ぅあッ……ん゛、ぅ」
 苦しい。彼が体を開く度、痛みで全身が硬直する。乗り物酔いが災いしてなのだろうか、いっそう気分が悪い。
「ん、ん……う……ん゛……」
「声、出してくれないのかい」
 うるさい、と返す言葉は途切れ途切れになって呻きのような声の隙間で発される。弱い反抗すら彼の喜びを増幅する模様で、情欲を抱いた瞳が私の全身をなぞり見る。
「ああ……いいね……いいよ、僕が出させる」
 肩を掴まれ抱き寄せられたかと思うと、ゆらり後ろへ倒される。住民のいなくなった村らしいが、村の中でも禁錮用の建物なのだろう。床は硬く、体外も体内も痛くてうんざりする。男は陰茎の先で何かを探っているようだった。粗雑に犯す様子はなく、こちらの顔を凝視して何かを確認しているようだ。そして、目的の一点を探り当てる。
「うあ゛……、……ッあ!?」
 圧倒的な質量が何度もそこを刺激する。擦れるその度に、ただ苦しいと言うのにも異なる何かが全身へ広がる。刺激に応じて自身の鈴口からとろり、蜜が溢れて腹の上に垂れ落ちた。しつこく責め立てる彼に苦しいと嘆いても、大丈夫だからとキスをして刺激を続ける。
「これを飲ませてあげる……特別だよ」
 彼は取り出した小瓶のコルクを外すと、瓶の中身を私の口内へ流し込む。味は殆どないように思うが、少量の妙な液体が舌に乗った。出さないでねと言って顎を固定され、飲み込まざるを得なくなり結局喉を流れ落ちてしまう。飲み込んだのを確認すると彼は手を離し、そしてもうひとつ小瓶を開け同じように男もその液体を飲み込み、舌舐めずりしてこちらを見下ろす。
「大丈夫だよ、お兄さん。すぐに体が熱くなってくるさ……」
 男は粘性の液体を秘部に足して、また動き始めた。ぬめったそれが、彼が動くのを援助する。彼はゆっくりと、しかし確実に一点に当たるように腰を動かしている。
「ん、んん……ぅ……っ!」
 触れていないはずだというのに自分のものの先からはまた溢れて糸を引く。
「んあ……ッは……」
「気持ち良い?」
 漏れる声がだんだんと熱を帯びていくのが、自分でもわかる。まるで彼が言う通りに、気持ち良いと感じてしまっているように。
「ぅう……ッ、ぐぁ………っ、ぁ、はぁっ」
 気持ちがいいだなんて、おかしいはずなんだ。認められるわけがない、認めたくない。屈服するわけにいかない。そう思っているのに、体はどんどん火照っていく。
「ッは……あつ……あは……君も効いてきたかな……我慢できないよ」
 はあっと熱っぽく息をして、彼は舌舐めずりする。
「や、あ……っんう゛………んん……ッ……!!」
 彼の動きは徐々に激しさを増すようだが馴染みはじめた孔が感じる痛みは低減して、別の感覚が侵食していく。
「んんあッ゛、んんッ……! ああ……っ!! んや、やだ……ぁッ!!」
 知らない感覚。それはすぐさま全身に広がる。無意識に身は捩れ、下腹のあたりが振動して、体が勝手にそれを味わう。
「イけたんだね、いいこだ……興奮するよ」
 まさか本当に、この男に”イかされて”しまったというのか。この妙な感覚は感じたこともないのに。掻かれた辺りにもとどまらない痙攣が抑えられない。
 体内を制圧するものはゆっくりとまた動き始める。
「っっんあ………ッまだ……おわらないの、か」
「あは、当たり前さ」
 君もまだいけるだろう、とほくそ笑み、返事も待たず好き勝手に中を往復する。
「ッう゛あ!! ッ、っや、ん゛ッ!」
 達したらしい箇所は、その直後には刺激が強くて自身の喘ぎ声が押し出される。苦しい。強い刺激が何度も襲って苦しい。つらい、はずなのに。もはや誤魔化しようのないほどに知覚し始めた快感を、この体は求めるようになっているのだった。
「ひ、あっ……! あ、アア゛、んぁ!」
 吐かされる声は一層高く大きくなって、男を煽り立てていく。
「ああ……君のかわいい姿、君の仲間にも見てもらいたかったね」
「ひう……ッ、や、あ……ッッ!!!」
 自分の体なのに、自分ではうまく動かせない、制御ができない。きゅうきゅうと腹がそのものを欲しがっている。興奮しちゃったの、と嬉しそうな顔が気味悪く笑った。
「ほら、彼らも気持ち良くしてあげなよ」
 男の言葉の直後、横たえたままの私の真上に現れるそれ。顔に跨るようにして手下の男は局部を晒し、有無を言わさず口内へと突き入れてくる。
「んんぐっ! んむっ、ふ……んぐ」
 苦しい。喉の奥まで侵入して苦しい。えずくような感覚も、無理に押し戻されてしまう。腹も口も埋められて犯されている。好き勝手腰を揺らされたかと思えば、強い雄の臭いが広がって強い不快感で咳き込んでしまった。内に打たれたどろりとしたものを体の奥へ飲み込めば、性器がずるりと引き抜かれる。
「っ、はぁ………はぁっ…………っあ……!?」
 休むことは許されないようで、腕を引っ張られて四つん這いに直される。すぐにまた、下品な水音を立てながら後ろへ突き入れられた。肉が激しく打ちつけ、とめどなく穿つのを、ただ享楽するしかできないでいた。
「あああ゛、は……ッ、うう゛、も、う……んゃっあ……」
 何度と押し寄せる快感の波。味ってしまうことがもう怖くて、中断を要求しようとも、彼は私の耳元へ顔を寄せてせせら笑う。いいのかい、君のお姫様がどうなる事になっても──。か弱い抵抗は呆気なく押さえつけられ、また快ばかりを与えられる。


 自分の体は拘束されているらしく自由に動けない。
 知った男の知らない声が響き続けている。時折狂いかけたような嬌声が、こちらの体を刺すように響く。
「ねえ、起きてるんでしょ、鎧の君」
 揚々とした声が突然なほどにそう指摘する。
「ッッは……!? う、ッああ゛……!! ……あ、は……ッ」
 享楽していた彼が、男の発言に驚いた勢いでか一瞬、苦しそうに声を上げて震える。
「ッああ……! あは……なあに、いっちゃったの?」
「っ、っ……っ………」
 背を反らして痙攣しながら、余韻に溺れるみたいに口は開きっぱなしになっている。知った男の、知らない声と知らない姿。
「……ウォ、ウォーレンス……」
 どうしたらいいのかわからないまま、彼の名前を呼ぶ。びくっと彼の体が跳ねただけで、何か返事することはできない様子だった。
「ふふ……ほら……彼にようく見て貰うんだよ、お兄さん」
 彼を犯す男が、自分の上に座らせた状態からばっと脚を開かせる。俺にその“継ぎ目”がよく見えるように。彼は下から突き上げるように揺さぶられ、押し出されるままに喘ぐ。
「ぁッひ……!! やらッあ゛……っうあ、あんッッ!!」
「あはッ、気持ちよさそうだね、お兄さん……」
「ッッう゛、ぉっぐ……あ………ッッ……!」
 男に忙しなく腰を突かれ、高く嬌声をあげ続ける。彼の口の端から漏れる涎もそのまま、ずっと上向いて痙攣していたかと思えば、ふっと意識を飛ばしたように彼は倒れ込んだ。

 静寂の中に、ぱちぱちと微かな火の音。辺りは白み始めて星の姿はだんだんと見えなくなっていた。
 俺達を襲いウォーレンスを犯した男達は、彼が意識を失った後満足したようにして、未だ暗い中どこかへ行ってしまった。唯一起きていた俺はなんとか拘束を解き、取り上げられ近くにまとめられていた武器を回収。その建物の中にいるにはあまりに不快で、廃れたこの村にある民家のような場所に移動した。
 俺が目覚めた時には既にあの状況に陥っていた。よく知ったはずの男から漏れる、知らない艶かしい声を、意識せずとも思い返してしまう。暗くとも認識してしまった、恍惚の浮かんだ表情、赤みを帯びた肌、ソレを飲み込む蕾。彼が汚されるのを止められなかったこと、そして光景を目の前にして触発されてしまったことに、ひどく罪悪感を覚える。
 唸るような小さな音が聞こえ、ウォーレンスが起きた事に気付く。名前を呼んでみると、少し掠れた声で名前を呼び返される。飲むかと聞いて水筒を差し出せば、彼は静かに頷いて受け取る。
「………おれ……なんもできなくて、ごめん……」
 気持ちが耐えられなくてそう伝えると、彼は少し考えたように間を開ける。
「……お前が謝ることじゃあないだろう。姫は守られたんだ」
 横のほうで眠っているミコトを一瞥して彼はそう言った。お前が守られなかっただろうという不満は、吐き出せない。辺りは随分明るくなってきていたが、漂う空気は暗く重たく感じてしまうのだった。


 考え事だろうか、ウォーレンスの名前を呼んでも返事がない。街に着いて宿の場所を聞き出した俺たちはその宿を探して大通りを歩いていた。それらしきものが見えたので彼に伝えようと声をかけたのだが──。今度は彼の腕を取って名前を呼んでみる。
 ばちん。手を弾かれ驚いて、ウォーレンスの顔を見る。顰めたような、それとも怯えたような表情が目に入ってどきりとした。
「……! ぁ……ちが……」
 その表情はすぐに変わって、今度は心配そうに眉尻を下げている。彼の訂正する口がはくはくと言葉を失い、弾いてしまった後の手は行き場を無くしていた。
「……急に掴んで悪かった、驚かせちまったな」
 何でもない顔を作ったものの、本心気が気ではなかった。困惑するミコトとポロンを無視して、じゃあ行こうぜと先を歩く。
「ええと、ウォーレンス……?」
「っ……いえ………行きましょう」

 ふたつある内の片方のベッドに座る。ウォーレンスのことで頭がいっぱいで、気分が重たい。鎧を体から外しても、なんだかずっと体が重い気がしている。さっきウォーレンスの名前を呼んで返事がなかったのは、件を考えてぼうっとしていたからだったのだろう。手を弾かれたのは、彼の記憶にこびりついたあの男を拒絶したためだった。
「……なあ……」
「………お前の気にすることじゃあない。さっきは手を弾いて悪かった」
「だが──」
「そんなに心配してくれるのなら……っ、お前が抱いてくれ……ッ」
 彼の紫色の瞳が、心なしか潤んだように見えて動揺する。ひどく感情的で、しかし怒り叫ぶには声が震えすぎて、もはや泣いているようだった。
「っ、それは……」
「っ……、……っはは……冗談………、……おやすみ」
 彼は自身を嘲るような笑みだけ溢して、もうひとつのベッドへ潜り込んでしまう。
 初めから、なんと声をかけるべきかなど分かってはいなかった。自分の中の騒めきをどうにか掻き消したかった。恐らく両者ともと言えよう、思考は停止して、自暴自棄な者と硬直する者がいるだけだった。

「……ウォーレンス」
 まだ起きてるよな、と寝息の聞こえない布団の膨らみに手をかける。そして相手の反応などは待たず勝手ながらにめくりあげた。
「……っな……、……!?」
 ぐっと彼の肩をベッドに押し付けて、許可も得ずに唇を奪う。唐突な行為に彼が顔を背けるなど抵抗しようとするのを、俺はすぐに追ってまた唇を合わせる。
「っん、は……やめ、んん」
 柔らかい唇を食み、舐め取り、勝手なまでに味わう。
「っちょ、っと……」
 開いた膨らみの間に舌を入れようとすれば、胸元を下から強く押し返され、応じて彼から離れた。息を切らすウォーレンスが、眉を寄せ、困惑した瞳でこちらを見る。
「なあ……ウォーレンス……」
 彼の頬に触れようと手を向けると、ひっと小さく怯えたような声を漏らした。顔は背けて、強く目を瞑って。彼の頬に手を添えて指先で撫でる。緊張気味の唇にはやわこく、殆ど触れるだけのキスをした。
「……自暴自棄になんな、ウォーレンス」
「……ッ、はは………、………ぅ、ぅ……」
 額に軽くキスをして、髪を撫でる。眉尻を下げてこちらを見上げた瞳は潤んで、それを隠すようにか彼は俺の首に腕を回し引き寄せ、肩にその顔をうずめた。やがて腕が緩み離れたかと思えば、彼のほうから唇を合わせそして言うのだった。
「……なあっ、抱いてくれ……パーン……ッ」
 肩に置かれる緊張気味に震えた手と、切なげな表情でそう求められ、ゆっくりと彼の唇を迎えに行く。
 フリルのタイを外し執事服の前を開いてやれば、彼は起き上がって少し躊躇ったようにしつつもその赤い服を脱ぎ、倣って自分も上半身を脱いだ。彼が中のシャツも脱いでその肌が露出すると、俺は今更ながらに緊張して唾を飲む。再度横たえさせ、隠すように顔を逸らす彼の首にキスをしてそこから鎖骨へ、そして胸に到達する。そこにあるふたつのものに軽く指先で触れてみる。ぴくりと反応した彼の体。それを誤魔化すようにか、もともと逸らしていたはずの顔はもういっそ枕にうずめてしまって、俺から見えるのは赤く染まった耳くらいだった。小さなふたつの突起の片方へ、唇をつける。唇だけで軽く食んだ後、舌を這わせてみれば、無意識なのか彼の脚が俺に絡んできて落ち着かなそうにしている。反応が愛おしくて、今度はそこを舌先で舐め転がす。
 
「っ、……ふ………っ、……っ」
 顔をうずめるために枕を掴んでいる彼の手は、与えられる感覚に耐えるようにぎゅっと握りしめている。どうせなら顔を見たいものだが嫌がるだろうと思ってそっと押し込みつつ、彼の体に手を這わせる。するすると手が向かう先は脚のほう。腰を超えて、ズボンの上から彼の大腿を撫でる。上体同様鍛えられた強かな筋肉を触れて感じた。こんなふうに人の体を、ましてやウォーレンスの体を触ることなど今までには無く、これだけでも高揚してしまっていると彼に知れたら笑われるだろうか。腿を伝って腰へ手を戻して、その腰に巻きつくベルトを外した。
「触るぞ」
 露出したそれは既に少し硬くなって、ゆるく立ち上がっている。他人のものを触るのは初めてで、ちゃんと気持ちよくできているだろうかと考えてしまう。
「っ、ん……ぅ……は……パーン、……っ」
 彼の手が伸びてきて、彼を触る俺の手を制止した。もういいからと言って”後ろ”への刺激を要求する様子は、焦ったふうで心配になる。
 その蕾へ、指を添わせる。そして小さな孔の中にゆっくりと、ひとつ指を沈ませていく。痛くはないかと問うと、彼はか細い声で平気だと答えた。指を増やして、時折くちの部分を広げるようにしながら生暖かい体内を撫でる。
「っっ……っ……ぅっ」
 中を撫でていると彼の腰が少し浮く時があって、その時体が緊張気味に固くなる。やはり痛みを我慢しているのだろうかと気になってしまう。
「ぁ……ん……ちが、ぅ……っは……ぁ……」
「……気持ちいいか?」
 紫の瞳は一瞬潤んで、恥ずかしそうに瞼の中に隠れてしまった。反応のあった辺りを探して触れる。彼の口から漏れる吐息は次第に熱っぽくなっている気がしていた。声を抑えたくて添えたらしい手はほとんど意味を成さないでいる。
「っ……ん、ぅ……ぱ、ん……ッ、ぱーん………」
 腕が伸びてきたかと思えば、ぐっと首を彼のほうへ引き寄せられて少し驚いてしまった。こちらを捉える熱い瞳に心臓が跳ねる。そろそろ良いだろうか。秘部は十分柔らかく慣らせているように思う。男の太い指でも3本を根元まで飲み込んでいた。
「……ゆっくり、な……力抜いてろよ」
 彼から指を引き抜いて、自身をあてがう。表情を見ながら、じっくりと中へ進入する。
「ッ……ああ゛……!!」
「……ウォーレンス」
 彼があげた声が不安を誘って、中へ入るのを中断する。
「っは、ぁ……ッ……っ……!」
「ウォーレンス」
 吃驚した。いや、先までも彼はどこか焦った様子ではあった。多分、あの男の記憶をなんとか誤魔化したかったのだと思う。それがもうもたなくなってしまって今、過呼吸気味の体が拒絶しようとしていた。
 彼の目元に溜まった涙を拭い取って、もう一度名前を呼ぶ。
「こわいか?」
 喉が渇きそうなくらい強く息を吸っている彼に、落ち着けと頭を撫でてやる。半分ほど入ってしまったが、一度抜いた方がいいだろうか。
「っ……、ぁ……っ……」
 彼は俺の首に抱きついて、寄った唇にキスをした。そして震える声が耳元で言う。
「……すま、ない、パーン……へいきだから、最後まで……」
 不安そうに眉尻を下げた額にキスをして、彼の頬を撫でる。そして今度は唇を合わせて、またゆっくりと腰を落とし彼の中へと自分を納めた。


 夜はまだ深く、しかし外はよく晴れているのか、部屋には月明かりが差し込んでいた。瞼を閉じている彼の顔を眺める。もう疲れて眠ってしまっただろうか。顔にかかった髪をよけてその頬に触れた。
「……ん………」
「ぁ……すまん」
「ん……ゃ……いい……」
 やはり眠たそうに、開いた瞳は薄くてこちらを捉えきれていないようだ。名前を呼んでみる。再び閉じかけていた瞼を、俺の用件を聞くため寝てしまわないようにか、ぱちぱちと繰り返し瞬いているのがなんとも可愛い──本来はこんな時に話しかけたことを申し訳なく思うべきなのだろうが。
「おれ……お前がすき、だ……」
「ふふ……励ましのつもりか?」
「ちがう………、嫌か?」
「んん……」
 嫌かという質問に応えることはなく、しかし彼はすっとこちらへ詰め寄った。つい胸が高鳴る。恐る恐る、彼の髪を撫でて問うてみる。
「………いいのかよ……?」
「ん?」
「だから……」
「ふふ」
 彼は柔らかく笑って、頭に添えられた俺の手に触れ、そして自身の頬を擦り寄せた。あまりに無防備で、愛らしくて、その様子に俺の鼓動はさらに速くなってしまう。
 彼は俺の名前を呼んではにかみ、ぐっと顔をこちらへ寄せた。そしてそのまま、彼のほうから唇を合わせるのだった。

Canna

こんにちは。 ここはKA○の個人サイトです。 Welcome to my website! :) I’m KA○. Nice to meet you <3